【映画】原液で味わう新海誠

Pulses 3人目の刺客、くりぃむぱんです。

さて皆さんは、7/19より絶賛公開中の映画『天気の子』はもう観ましたか?  観ましたよね?

何それ全然知らないんですけど?っていうアナタは、こうしてこんなブログを読んでる場合じゃありません。今すぐ劇場に足を運び、『天気の子』を観ましょう。

 

観たい!  どこで観れる?と興味を持ってくれた方、下のリンクをどうぞ。『天気の子』の公式サイトへ飛ばします。いってらっしゃい。

 

↓映画『天気の子』公式サイト

https://tenkinoko.com/sp/

 

 

そしてお残り頂ける皆様は、既に『天気の子』を観ている方々ですね!

ではこれから存分に『天気の子』の最高だった箇所について共有するとしましょうか!!

と、いきたいところですが。 

「天気の子は観るけど今すぐは無理」

「ネタバレ前提の記事はどうなの?」

「他人の感想は解釈違いになるのでちょっと……」

となる人もいることでしょう。

なので今回は『天気の子』についてではなく、その原作・脚本・監督・絵コンテ・編集・イメージボードを担当した新海誠が、過去に制作した作品の一つを紹介していきたいと思います。

 

 

 

「あの頃、僕たちは二つのものに憧れていた。憧れの一つは同級生の沢渡サユリで、そしてもう一つは津軽海峡を挟んだ、国境の向こうにそびえるあの巨大な塔。」

 

日本が南北に分断された、

もうひとつの戦後の世界。

1996年から1999年にかけての、二人の少年と一人の少女の物語。

 

2004年11月20日公開、

新海誠の初長編アニメーション。

雲のむこう、約束の場所

 

 

 

作品にすっと入り込めるよう、作中世界に登場する設定について、あらかじめ簡単に説明しておきましょう!

 

物語の舞台は、津軽海峡を挟んで南北に分割統治をされた日本。青森県側は米軍の統治下にあり、そして蝦夷側(北海道にあたる)はユニオンという名の国によって占領されています。

ユニオンがどのような存在なのかは作中でもあまり多くを語られていないですが、めちゃ強なソ連だとイメージしてもらえれば問題ありません。ユニオン占領下にある蝦夷は南側との国交を断絶しており、このため戦後に北と南に親族が分かたれてしまった、分断された血筋というものもあります。

蝦夷の大地には純白の巨大な塔、ユニオンの塔が建っており、1974年に建築を開始されたそれはやがて日常の風景に溶け込んでいきました。

そして、ユニオンの塔へと憧れを抱く少年、藤沢ヒロキと白川タクヤはいつか塔へと辿り着くため、二人で小型飛行機を組み立てるのです。

 

 

 

新海誠は「断絶」や「距離」といったテーマを作品に一貫して持たせている作家ですが、初期の『ほしのこえ』『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』においてはその様子が顕著です。

その後の『星を追う子ども』や『君の名は。』においては、より幅広い観客層を意識してのエンターテイメント性が作品に織り込まれていますが、この三作品については新海誠の描くボーイ・ミーツ・ガールが純化している物語を観ることができます。

シーン作りやガジェット等を見ればわかるように、新海誠作品における自己引用性、各作品の共通性は強いです。

そして "拳銃"  "黒猫"  "セカイ系" など、以降の作品でも多用される要素の登場がよく見られる『雲のむこう、約束の場所』は新海誠作品のプロトタイプであり、原液であると言えると思います!

ぜひストレートな新海テイストを『雲のむこう、約束の場所』で味わってみてください!

 

 

 

「あの遠い日に僕たちは、かなえられない約束をした。」

 

雲のむこう、約束の場所 予告編 (The Place Promised in Our Early Days)

https://www.youtube.com/watch?v=OCO-csVHouo

 

 

雲のむこう、約束の場所』は、先日コバヤシくんが紹介してくれたNetflixAmazon prime videoで視聴が可能なので、よければそちらからどうぞ。

 

Netflixで観る

https://www.netflix.com/title/70034902?s=i&trkid=13747225

 

Amazon primeで観る

https://watch.amazon.co.jp/detail?asin=B00R7YSKAY&territory=JP&ref_=share_ios_movie&r=web

 

 

 

最後まで目を通していただきありがとうございます!

それではまた!